どうもこんばんは。
レコードのカートリッジは口ほどにものを言うと信じるsugi-sugu(スギスグ)です。
アナログレコードを楽しんでいると「もっと良い音で楽しみたい」・「音の変化を楽しみたい」・「自分好みの音質でレコードを楽しみたい」などなど、ほんの少し欲ばりになってしまいますね。
そんなレコード好きの望みを叶えてくれるのがオーディオの老舗ortofon(オルトフォン)が手がけるアナログカートリッジ「2M Red」です。
この記事では『ortofon 2M Red』について次の内容を確認することができます。
コスパよくレコード音質をよくしたい方やレコードの音質を変えてみたいと感じている方におすすめの『ortofon 2M Red』を詳しく解説しています。
もっと楽しいレコードライフの向上にお役立てください。
目次
ortofon 2M Redってどんなカートリッジ?
2M Redは1918年に誕生した国際的なオーディオメーカーortofon(オルトフォン)が、エントリークラスとして最もお手頃な価格で販売するアナログカートリッジです
はじめにortofon 2M Redの性能的なスペックや特徴を押さえておきます。
基本情報をメインに記載していますが、セッティングなどの際に重要なポイントも含まれるのでチェックしていきましょう。
2M Redの基本スペック
基本スペックは製品の仕様や動作性能だけでなく、物理的な限界値や可能性をチェックすることができます。
とは言っても、数値はあまり気にしなくても大丈夫!
※各項目とスペックはメーカーHPから引用
項目 | スペック | 影響する部分 |
出力電圧 | <5.5mV | 音量/音質 |
カンチレバー | アルミニウム | 耐久性/音質 |
針 | ダイアモンド楕円針 | 音質 |
周波数帯域 | 20Hz-22,000Hz | 音質 |
針圧 | 1.8g | セッティング/音質/音量 |
自重 | 7.2g | セッティング/音質/音量 |
2M Redの性能的な特徴
オルトフォンのホームページには“妥協のないハイコストパフォーマンスのエントリーモデル”と紹介されています。
2Mシリーズはオルトフォン共通の特徴である独自に作られたmoving magnetの磁気回路による忠実な信号変換と、接合式ダイアモンド楕円針によりハイコスパなカートリッジに仕上がっているとのこと。
仕様や材質についてはエントリークラスとして申し分なく、独特なフォルムデザインも含めて15,400円(税込)というのはかなりコスパが高いカードリッジです。
また、上位機種の2M Blueと互換性があり、2M Redまたは2M Blue双方の本体に、2M Red・2M Blueどちらの交換針をセットすることができるのも重要なポイントです。
実物をチェック
こちらは実物です。
だいぶん前に開封済みなので改めてパッケージなどを引っ張り出してみました。
丁寧なパッケージングです。
しっかりとした箱に収められているので安心して開封することができます。
カバーの取り外しは爪を軽く手前に引くだけ。
私はこの状態が好きです。
正面の「ortofon」の文字が良い感じ。
赤い文字の「2m」のロゴがカッコいい!
後からの見た目はこんな感じです。
ヘッドシェルに取付も簡単。
デザイン良し!安定感良し!肝心の「音」は次項をチェック!
2M Redを使用して分かる音質のポイント
ここからはアナログカートリッジの最も重要な部分である「音」にスポットをあてていきます。
チェックする項目は次の4つ
気になる部分からクリックしてください。
音の特徴&レビュー
2M Redの音をひと言で表すなら“美音”
特に高音の美しさには目をみはるものがあります。
ピアノやヴァイオリンなどの旋律は極めて美しく、購入して初めて聴いた2M Redの頭上から遠くかなたへ抜けるような高音に感動したことを覚えているほどです。
2M Redが美しい音を奏でる要素としては、倍音成分が巧み表現されていることだと考えています。
高音から低音まですべての音を最高な形で網羅することはできませんが、美しい音による空間表現を求めるオーディオユーザーに一度は聞いてほしいカートリッジが2M Redです。
なによりこの音質でこの価格は、なかなかマネできない老舗オルトフォンの技といえます。
他のカートリッジとの音質比較
我が家では主に3つのカートリッジを使用しています。
- オーディオテクニカ:VM540ML ⇒ 我が家のメイン
- ビクター:MD-1016&DT-33H ⇒ 雰囲気担当
- オルトフォン:2M Red ⇒ 美音担当
こんな感じで使い分けています。
各カートリッジの音質比較を表にまとめていますのでカートリッジ選びの参考にしてみてください。
オルトフォン “2M Red” |
オーディオテクニカ “VM540ML” |
ビクター “MD-1016&DT-33H” |
|
高音 | |||
中音 | |||
低音 | |||
解像度 | |||
空間表現 | |||
アタック | |||
定位感 | |||
温かみ |
まとめると…
- 高音、解像度、定位による美しい音が特徴の“2M Red”
- 解像度、アタック感、定位感でバランスのよい“VM540ML”
- アナログ的な温かみのある雰囲気の“MD-1016&DT-33H”
2M Redには得意・不得意がある
美しい音が魅力のortofonの2M Redですが、万能というわけではありません。
個人的に2M Redが得意と感じるもの、苦手、不得意だと感じるものをご紹介します。
小編成クラシック/ピアノソナタ/ヴァイオリンソナタ/クラシックギター/女性ヴォーカル…etc
●きめ細かく紡がれた絹織物のような音質で小編成の弦楽器などが極めて好印象。
●淋しさや情緒のある音楽も感情移入しやすいイメージ。
ロック/ダンスミュージック/ドラム&ベース…etc
●重低音や強力なアタックが必要な楽曲では量感不足を感じることもありそう。
\2M Redと相性のいいレコード/
パリ~ショーソン・ラウタヴァーラ・プロコフィエフ [12 inch Analog]
おすすめは2枚目・B面に収録されているエイノユハニ・ラウタヴァーラの「2つのセレナード」
情緒あふれる楽曲を表情豊かに美しく演奏するヒラリー・ハーンのヴァイオリンとortofon 2M Redの相性がバッチリでした!
コストパフォーマンスが最高クラス
ortofon 2M Redのコストパフォーマンスは極めて高いといえるでしょう。
これまでご紹介してきた内容に対して15,400円という価格設定なら損はしません。
注意点として、迫力の重低音やドラム、ベースのアタックやグルーヴを求める場合は別の選択肢もありそうです。
美しい音、清廉な高音、音に込められた情緒を求めるのなら最高クラスのコストパフォーマンスを発揮してくれます。
単純にSHUREやオーディオテクニカなどお使いの方で、今とは違う音を求める方にもおすすめです!
ortofon 2M Redにおすすめのアイテム
ここでは2M Redをサポートしてくれるアイテムをご紹介します。
ヘッドシェル
ヘッドシェルはカートリッジをセットしてレコードプレーヤーに音楽情報を伝えるためのレコード再生には必須のアイテムです。
2M Redと相性のよいヘッドシェルをご紹介します。
audio-technica
私が使用しているヘッドシェルで安定感が良くフラットな音質が特徴。
どんなカートリッジでもマッチするデザインで使い勝手も良く価格もお手頃なロングセラーヘッドシェル。
ortofon SH-4(生産終了)
SH-4はortofonの95周年記念パッケージとして2M Redとセットで発売されていた、言わばortofonお墨付きの相性のよいヘッドシェルです。
現在は生産終了となっているので在庫限りとなっています。購入はお早めに!
リード線
リード線はカートリッジとヘッドシェルをつなぐ配線のことでこちらも必須のアイテムです。
コスパと相性で見ていきましょう。
OYAIDE HSR-102
精密導体”102SSC”を採用したハイコストパフォーマンスモデル。
静電気を帯電しにくい絶縁体でノイズを省き高音質化を目指しています。
ortofon LW-800S(純銀)
美音を極めるためにおすすめしたいのがortofon LW-800S。
ortofon LW-800Sは純銀の線と銀コーティングが施されているので、クリアで煌めく音質が特徴です。
2M Redの美しい音をさらに強化できるリード線です。
レコードを美音にのせて(まとめ)
ortofon 2M Redについてポイントをまとめます。
2M Redは…
- 美しい音が特徴
- 特に高音の響きが魅力的
- 重低音など不得意ものもある
- 最高クラスのコストパフォーマンス
そんなアナログカートリッジでした。
みなさんご存知の通り、オーディオの中でもカートリッジが音に与える影響はとても大きいところがあります。
そんなカートリッジの中でも2M Redは特徴が割とはっきり表れるアイテムの部類です。
“特徴がはっきりしている”ということはその特徴を求める方にとって最高の出会いになるのかもしれませんね。
奥が深いカートリッジの魅力を、皆さん手元でしっかりと確かめてみてください!
\2M Redはまさに真紅の衝撃/
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