こんにちは。
仕事のむちゃ振りから尻尾を巻いて逃げているsugi-sugu(スギスグ)です。
会社などの組織では人と人が協力し合って仕事が成立しています。
しかし、クライアントの急な依頼や突発的なトラブルなどで予定が崩れることなんて当たり前だし、上司の裁量や人員の関係など様々な理由で仕事量が過多になって仕事に追われる人も多いのではないでしょうか?
こんな時 “ムリな仕事”や“ムダな仕事”はなるべく減らすことが基本なのですが…
「○○さん、この書類を今日中に整理しといてくれる?」と言われ条件反射的に、つい「わかりました!」と引き受けて、いつの間にか周りの人は定時で帰っているのに自分は今日も残業…
なんてことはよくあるパターンです。
今回の記事では主に上司などからの無理な仕事、無駄な仕事の依頼を断るための次の7つのことをチェックすることができます。
以前は私も「分かりました!」って、何でもかんでも依頼を受けてはひとりで切羽つまっていました…。
自分の能力を理解した上で、相手や仲間のことをしっかりと考える。その答えが“仕事を断る”に繋がります。
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目次
なぜ仕事を断れないのか?
仕事を断れない理由はいくつか考えられます。
もちろん、優先すべき急な依頼や断ると全体が停止してしまう業務など急な依頼でも受けるべきものはたくさんあります。
ここでは、そのような必須の仕事ではなく、受けなくてもよい仕事を断れない場合の心理的な側面について考えていきましょう。
①断ると嫌われるかも…
上司からの依頼を断るときに考えてしまうのは
「嫌われてしまうかも…」「嫌なヤツと思われるんじゃないか…」
そんなネガティブな感情が湧いてきますよね。
人って集団の中で居心地の良さを感じる生き物なので仕方がない部分もあると思います。
嫌われる=居心地が悪くなると考えるわけです。
得体の知れない不安を払拭するために無理に仕事を受けてしまうことがあります。
②断ると次の仕事を任せてもらえないかも…
仕事を断ることで、「次の仕事も任せてもらえないのではないか」と心配になります。
存在意義を失うことへの心配や出世が遠くなってしまうことへの心配です。
こういった外的要因に依存する存在意義や自分自身の出世欲は仕事を断れなくする原因にもなります。
③できないヤツだと思われたくない!
できないヤツだと思われたくない!
裏を返せばできるヤツに見せたい!
だから、できないと分かっていても強がって仕事を受けてしまうパターンもありますね。
自分をよく見せたい、負けたくないなど誇り高きプライドが無理に仕事を受けてしまう原因になる場合もあります。
④頑張れば何とかなるはず…
頑張れば、根性があれば、必死になれば何とかなるはず!と考えてしまうこともあります。
もちろん何とかなる場合もあります。
でも、組織で仕事する場合、自分ひとりの頑張りや根性ではどうにもならないことの方が多いようです。
つまり、仕事の全体像や自分の能力を見誤ってしまうことで無理な仕事を受けてしまっているケースも多くなっています。
断るためにどう考える?
先述の“なぜ仕事を断れないのか?”では次の4つの心境を考えてきました。
- 断ると嫌われるかも…
- 断ると次の任せてもらえないかも…
- できないヤツだと思われたくない!
- 頑張れば何とかなるはず…
これらが原因で仕事を断れない状態を打開するために効果のある方法は次の2点がポイント
- 『目的を考えること』
- 『その先の未来を考えること』
仕事をする目的は何でしょう?
“お客様の笑顔のため”“自分の成長のため”“家族の幸せのため”などなど色んな目的がありますよね。
まずは、あなたの目的に必要な仕事かどうかを考えることで、断るべき仕事か、受けるべき仕事かを選別します。
その目的を達成した時の未来を想像します。
あなたが目的を達成して得られるものが想像できれば、その目的を達成するために断るべき仕事を本当に断る勇気を持つことができるはずです。
仕事を依頼する人の目的は?
今度は仕事の依頼主がどんな思いや理由であなたに依頼するのかを依頼主視点で考えていきましょう。
相手の意図を知れば、あなたが無理な仕事や無駄な仕事を断る意義が見えてきます。
成果を挙げたい
仕事を依頼する側も成果をあげたいと考えています。だからあなたに仕事を依頼してくれるんです。
自分ひとりではできないことを誰かに依頼する。
別にやるべきことがあるから誰かに依頼する。
そしてあなたと一緒に成果を挙げようとしています。
無理に仕事を受けて上司や仲間の足を引っ張らないように注意が必要ですね。
正確な情報を知りたい
仕事を依頼する場合に、その仕事に対する正確な情報を知りたいと考えるのは当然です。
その情報のなかには依頼される人が、「受ける仕事をこなせるのか」という点も含まれます。
受ける側が無理して「大丈夫です!」と言ってくれたから任せたが、結果的に間に合わなかったなんてことは避けたいのです。
無理に仕事を受けることで逆に迷惑を掛けることもあります。
仕事を受ける際は依頼主やその他の仲間とチームで動いていることを忘れずに。
信頼性を確かめたい
仕事を任せるということは信頼性を確認する行為でもあります。
任せた仕事の出来や進捗、提出の仕方など、任せることで確認できることはたくさんあります。
その中でこの人なら仕事を任せても大丈夫。この人に仕事を任せたい!と信頼を積み重ねていくことになります。
つまり、任せる立場からすると無理に仕事を受けて、完了できなかった場合や低品質なものが提出されたらとても残念な気持ちになるでしょう。
無理に仕事を受けて信頼を損ねる結果にならないように注意しましょう。
他人に任せて楽したい
自分が楽をしたいから他人に仕事を振る人もいます。
もちろん楽したいという気持ちを持つことは悪いことではないし、その気持ちが結果的にチームの効率向上などの成果に繋がれば何の問題もありません。
しかし単に依頼主が楽したいだけで、目的を見失い他の人の時間を奪ってしまうような仕事ならご遠慮願いたいものですよね。
もちろん仕事を受けることで、経験は増えるので全く無駄とは言えませんが、その仕事を受ける弊害は考えるべきだし、特に成果も出ないような仕事、誰も得しない仕事なら無理に受けるべきではありません。
無駄な仕事で自分の時間や本来の成果を搾取されないように本気で注意してください!
断るべき仕事を判断しよう
断るべき仕事のポイントは次の3つ
- 依頼主に迷惑を掛けないか?
- 成果は挙がるのか?
- 自分や周囲に悪影響を及ぼすことかないか?
1.については、無理に受けて相手の期待や信頼を損ねることにならないかを考える。
2.については、その仕事を“あなた”が受けることでチーム成果は挙がるのか(上がるのか)を考える。
3.については、無駄・無理な仕事を受けることで自分や周りの人の時間や能力を搾取していないかを考える。
仕事を断る場合の判断基準にしてみてください。
仕事を断るメリット
ここでは仕事を断るメリットを明記しておきます。
「依頼主が仕事を断られるメリット」と「自分が仕事を断るメリット」に分けて解説していますが、意外にメリットは多いのでチェックして参考にしてくださいね。
依頼主が仕事を断られるメリット
まずは依頼する側が仕事を断られるメリットをチェックしておきましょう。
前提として仕事をチームで進める上でのメリットとなります。
より成果を挙げる手助けになる
紹介されたが側が適切な理由で断る場合、依頼主の成果を挙げる手助けになります。
例えば、無理に依頼を受けると元々の仕事が終わらない場合や自分よりも明らかに適任がいる場合など受けない方が良いことは割とありますよね。
こういった場合、あなたが断ることで適材適所が促進され、結果的にチーム全体の効率は良くなり、依頼主も含めた全体の成果が挙がる手助けになります。
情報を基に判断できる
例えば、上司からの仕事の依頼にしっかりとした理由があり断ることは、あなたの置かれている状況や立ち位置などの様々な情報を上司などの依頼主と共有することにもなります。
依頼主はその情報を基にチーム内での仕事の割り振りや計画を立てることがでるのは大きなメリットといえます。
信頼の尺度になる
できるかどうか分からないのに「やります!」と安請け合いをして失敗を繰り返す人。
明確な理由によりハッキリ「できません!」と断る人。
どちらが信頼できるでしょうか?答えは言うまでもありませんね。
依頼されたことを達成してこそ信頼は向上します。
そもそも無理な仕事を受けなければ信頼は現状維持のままか又は、状況分析ができる=相対的に信頼できる人となる可能性もあります。
あなたが仕事を断るメリット
仕事を断り得られるメリットの効果は比較的大きいものです。
ここでの前提は無理な仕事、無駄な仕事を断った場合のメリットであることをご理解ください。
余計なストレスの軽減
無理に仕事を受けて発生する切羽つまった状況や誰も得しない無駄な仕事は、たくさん抱える程にストレスの増加になります。
感じる必要のない余計なストレスは身体や心の負担にもなるし、気持ちの余裕がない状態で仕事をしてもよい成果は遠ざかってしまいます。
無理な仕事、無駄な仕事を断ることで余計なストレスを軽減し本来やるべき仕事に注力できることは重要なメリットといえるでしょう。
余計なミスの軽減
パソコンもCPUやストレージなどの余裕がなくなるほどパフォーマンスが低下し、トラブルが起きることがありますよね。
私たち人類も同じです。
どんな仕事でも、多かれ少なかれ時間と労力を費やします。無理な仕事、無駄な仕事も例外ではありません。
無理な仕事、無駄な仕事を受ければ受ける程、あなたの時間と労力は搾取され続けます。
そして、余裕が少なくなるほどパフォーマンスは下がる一方。そして、自分をキャパを超えると思考停止に陥ったりミスを繰り返すようになります。
そう考えると無理な仕事、無駄な仕事を断ることがミスの軽減につながるのは明白ですね。
やるべきことに集中できる
無理な仕事、無駄な仕事を断ることで余裕ができます。
余裕ができると、その分本来のやるべきことに力を注ぐことができるため精度は上がるでしょうし、新しいアイデアが生まれるかもしれません。
やるべきことに集中できるのは仕事をする上で、とても大きなメリットになります。
成果が上がる
余計なストレスが減る、ミスが軽減される、集中できる。ということを解説してきました。
つまり、より成果が上がりやすくなる!ということです。
無理な仕事、無駄な仕事を断る。ただこれだけで仕事の成果が上がりやすくなるのなら、断ってみる価値はあると思いませんか?
信頼が高まる
仕事を断ることは一見すると信頼をなくす行為のような気もします。
しかし、先述の“依頼主が仕事を断られるメリット”でもお話ししましたが、そもそも無理な仕事を受けなければ信頼は現状維持のままだし、状況分析ができる信頼できる人となる可能性もあります。
理由や目的も考えずに、何でもかんでも「やります!」と引き受けて、実際にできなければ、信頼は大きくダウンするし、安請け合いばかりしていると都合のいいヤツ認定されるかもしれません。
受けるべきではない仕事はしっかりとした理由や目的の下に断ることをおすすめします。
自信が身に付く
これまで見てきた通り、無理な仕事、無駄な仕事を断ることで余計なストレスが軽減され、結果的にミスも少なくなり、本来やるべき仕事に集中でき、成果が上がることで、信頼も高まることが分かりました。
このような状態がくり返されると、やりがいや自己肯定感も高まり、仕事に対して自信が持てるようになります。
自信を持つことで決断力や行動力に大きな影響を与え、新たに成果をもたらすなどメリットは絶大です。
もちろん、自信過剰にならないように注意は必要ですね。
断り方の流儀 具体的な断り方4ステップ!
断った後の状況を考えるとなかなか断りづらいと感じるあなた。
『断り方の流儀』ともいえる次の4ステップを実行してみてください。
依頼者が不快に思わずに、良好な関係を保ったまま断る4ステップです。
なお、ビジネスシーンでも使える方法なので、先ずは友人や家族を相手に試してみるのもよいかもしれません。
※会社や上司が理不尽であったり、ブラックである場合は次の4ステップは効果がない場合もあります。
そんな時の対処はコチラ。
ブラックな会社にいる場合の対処などを記載しています。
STEP 1 感謝や喜びの気持ちを伝える
仕事を依頼されること自体はありがたいことです。
ですから、依頼されたことについて喜びの気持ちを伝えましょう。
いきなり、「無理です!」と言われた時の相手の気持ちを考えると、驚きもあるでしょうし、残念にも思うでしょう。
場合によっては怒りを買ってしまうかもしれません。
「ご依頼いただきありがとうございます。」「お声を掛けていただいて嬉しいです。」
まずは、感謝や喜びの気持ちを添えることを心掛けてください。
相手のアクションに対して、自分が良い感情を持っているのを表現することは、穏やかなコミュニケーションの第一歩ですよ。
STEP 2 断る理由を伝える
仕事を断るのは、相手のことを嫌いなわけでもなく仕事をさぼりたいわけでもありませんよね。
あなたには断る理由があるから断るんです。
その理由を伝えることで、依頼主の主観的な解釈で発生する嫌な感情を大きく軽減できるし、伝えた理由は依頼主が正確な判断するための情報にもなり得ます。
断る理由をなるべく具体的に伝えましょう。
「契約に向けてプレゼン資料を作成していますが、クオリティを上げるために○○のリサーチを追加しており時間が掛かっています。」
「○○について知識や経験が浅く、○○の部分に必要以上の時間を要する可能性が高くご迷惑をお掛けしそうです。」
など、自分の置かれている現状や自分が引き受けたことによる具体的なデメリットを依頼主と共有します。
断る理由が“客観的”であることが重要。“主観的”な理由はワガママやイイワケと捉えられて逆効果です。
あと「時間がないです」や「苦手なので」など、理由を端的にしすぎると主観的に見えてくるので要注意!
STEP 3 しっかり断る
何かを断ろうとするときにこんな感じになっていませんか?
「いやぁ…、あのぉ…、ちょっと今はぁ…」
あなたがこんな言葉を聞いた時にどう思うかを想像してみてください。「ハッキリしてほしい」や「任せて大丈夫かな」と心配になりませんか?
STEP2で理由を説明したら、「お受けできません」と伝えます。
「申し訳ありませんがお断りさせてください」とお詫びを添えるのもよいでしょう。
意思表明をしっかりすることは、依頼者の判断を助ける結果にもなるし、あなたが決断できる人物であるという情報を相手に伝えることもできます。
相手に結論を伝えることは、コミュニケーションではとても重要なポイントです。
STEP 4 代替案を伝える
仕事の依頼主は、何かしらの成果を求めてあなたに仕事を依頼します。
しかしあなたはその依頼を断ります。
であれば、今回の依頼とは違う形で成果を挙げる方法、つまり“代替案”を提示するとよいでしょう。
「今回の件はお断りしますが、効率アップのために、現在私がすすめている業務と親和性の高い○○の業務を私の方で実施しておきます」
のように、断る代わりに別の仕事を受け持つことでもっと効果的な仕事になることを伝えられるのがベスト。
依頼主もあなたも、共にチームで仕事をする仲間です。
みんなの効率が上がる方法や全体の成果を向上させるための代替案を提示すると理解してもらいやすいですよ。
断り方の例を会話形式で見ていこう!
会社でのありがちな例を会話形式で見ていきましょう。
『仕事の断り方』基本編
上司:「急で申し訳ないんだけど明日の10:00に行われる会議の資料をパワーポイントで作成してくれないか?
私:「お声かけて頂いてありがとうございます。」 ➡ STEP1
私:「せっかくお声かけて頂いたのに申し訳ないのですが、明日の10:00というタイムリミット付きですと私のパワーポイントのスキルでは資料はできたとしても確認に回すまでの余裕が取れず、逆にご迷惑を掛けてします可能性がありますので、お断りさせてください。」 ➡ STEP2~STEP3
私:「ただ、同僚のAさんはパワーポイントのスキルが非常に高いので、Aさんの今の仕事を私が行い、Aさんに会議資料を依頼するのはいかがでしょうか?」 ➡ STEP4
上司:「その案は効率がよさそうだね。Aさんには私から伝えておくからすぐに取りかかってくれ。」
私:「承知しました。ありがとうございます。」
「仕事の断り方」応用編
上司:「顧客A様からクレームのご連絡をいただいているのですぐに対応してほしい。」
私:「承知しました。一点お願いがあるんですが、現在私は顧客B様の急ぎの依頼を対応中ですので、一旦B様の対応をどなたかに引き継いでいただけるとありがたいです。」 ➡ STEP2+STEP4
私:「ちなみにB様の案件はちょっと複雑なので引継ぎには少し時間を要します。A様、B様の件は共にスピードが重要だと思いますので采配をお願いします。」 ➡ STEP4+α
上司:「そういう状況であれば引き続きB様の件を続けてもらう方が効率がよさそうだ、A様の対応は私が行うから大丈夫だよ。」
私:「承知しました。ありがとうございます。」
このように一旦仕事を引き受けることで、依頼主から悪い印象を持たれることを回避します。
続いて、STEP2(理由)&STEP4(代替案)を依頼主に提示し、相手に判断をゆだねます。
ここでの代替案は一見すると顧客Aの案件を受けるための代替案に見えます。
しかし実は顧客Aと顧客Bの件は共にスピードが重要なので、わざわざ引継ぎなどでプラスの時間を要する顧客Aの対応を“私”に依頼する選択は必然的に「NO」となります。
つまりこれは“私”にとって顧客Aの案件を引き受けるための代替案ではなく、断るための代替案ですね。
最終的に上司は自分の判断で依頼を取り下げることになるので軋轢を生む可能性が大きく低下します。
余談ですがクレーム対応に関する記事も書いていますのでご参考までに。
断る勇気(まとめ)
さて、ここまでの内容をまとめていきます。
無理な仕事、無駄な仕事を断るために次のことをチェックしてきました。
重要なのは仕事を断ることによって“もっとよい仕事ができる”ことなんです。
では、今まで条件反射で受けていた仕事をあなたは断ることができるでしょうか?
やはりそこには一歩を踏み出すための勇気が必要です。
その勇気はあなたの仕事を必ずより良いものにしてくれるでしょう。
もしも、断るのがちょっぴり怖いと思うときはもう一度、この記事の要点をチェックしてみてください。
あなただけじゃありません。
断られる人も、そして周りの仲間たちもあなたの断る勇気に救われることが多いことをもう一度確かめてみてください。
無理な仕事や無駄な仕事から尻尾を巻いて逃げる勇気を大切にしてみてくださいね!
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