こんにちはCDと同い年のSUGI-SUGUです。
子どもの頃。はじめて聞いた音楽は祖父の流すレコードから聞こえてくるベートーヴェンでした。
あれから約35年。
オーディオの世界はディスクを媒体とする“音楽再生”が隆盛と衰退を繰り返し、CDを聴くスタイルは残りつつも、音楽をダウンロードする時代を経てストリーミングで聴くスタイルが主流になってきていますね。
世界中がインターネットで繋がり音楽は指先1つで手に入る時代に、CDを入れ替えるスタイルから音楽配信などによる“新しい音楽を聴く方法”を取り入れようとしている方も多いのではないでしょうか?
また、レコードも近年は盛り上がりを見せています。
だけど、新しい音楽の聴き方にちょっと抵抗がある方もいますよね?
ストリーミングって何だかめんどくさそう…。
レコードって手入れが何だか難しそう…。
実はぜんぜんそんなことありません!
この投稿は“音楽を聴くことが好きな方”、そして“新しい音楽の聴き方に興味がある方”にとって分かりやすく解説した記事です。
記事の構成は大きく分けると次の2部構成。
- 音楽再生(オーディオ)の歴史
- それぞれの音楽を聴く方法 メリット・デメリット(ストリーミング・ダウンロード・CD・レコード)
皆さんの音楽シーンに合った“おすすめの音楽再生方法”を、4歳の頃に祖父のオーディオに触れオーディオ歴15年のSUGI-SUGUが紹介していきます。
また、この記事の中盤、“音楽を聴く方法 特徴と使用方法”では実際に私が使用している体験をもとに記載しています。
ストリーミングは自分には合わないかも…、レコードは難しそう…と思っている方でも挑戦しやすい内容になっています。
『自分に合った音楽を聴く方法選びに役に立つ内容』となっていますので、あなたに必要な情報を拾い集めて頂ければ幸いです。
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目次
音楽再生の歴史
音楽再生にはおおよそ150年近くの歴史があります。
音楽の聴き方は時代と共に遷り変りましたが、そこにはいつも身近に音楽を感じたいという人々の願いがあったのではないでしょうか?
それでは、音楽再生の歴史を駆け足で見ていきましょう。
音楽再生歴史 ※クリックするとジャンプします | |
音楽再生 ~黎明期からアナログ再生の隆盛~ | |
1877年 | トーマス・エジソンによる蓄音機の発明。 |
1887年 | 「グラモフォン」という蓄音機が世の中に誕生。 |
1920年頃 | レコードはラジオの登場により一時期大きく衰退。 |
1964年 | フィリップス社から「コンパクトカセット」発売。 |
1974年 | ソニーの「ウォークマン」の誕生。 |
音楽再生 ~デジタル時代の到来からディスク媒体の最盛期へ~ | |
1982年 | ソニーとフィリップスによる「CD(コンパクトディスク)」が発売。 |
1992年 | ソニーから「MD(ミニディスク)」が発売。 |
音楽再生 ~物質的な情報の限界を超え現在へ~ | |
2001年 | アップル社から「iPod」が誕生。 |
2003年 | アップル社が「iTunes Store」による有料音楽配信を開始。 |
2008年 | ストリーミング「Spotify」が登場。 |
2021年現在 | ストリーミング、ダウンロード、CD、レコードなど多様性のある時代 |
音楽再生 ~黎明期からアナログ再生の隆盛~
音楽が“蘇ることのない体験”から、“色あせることのない記録”になった瞬間。
「フォノグラフ」と名付けられたその音響機器は筒状の金属にわずか数十秒の音を録音・再生する機械でした。
私達にとって、音楽はより身近でありふれたものへと変化した革新的なできごとだったと言えます。
その10年後。
1887年 「グラモフォン」という蓄音機が世の中に誕生します。
「グラモフォン」は音楽情報がつまった円盤を回し、その円盤を針でなぞって音楽を再生する方式。つまりレコードの誕生となります。
円筒式の「フォノグラフ」と円盤式の「グラモフォン」。市民権を得たのは記録時間が長く、作成が容易だった「グラモフォン」でした。
レコード時代の幕開けです。
1920年頃から、レコードはラジオの登場により一時期大きく衰退します。
音質の悪さや記録時間の短さなど課題がある中、当時のレコードよりも音がよく無料で音楽が配信されるラジオはレコードに比べて圧倒的にコストパフォーマンスがよかったのです。(←ここ重要です)
しかし、レコードも音質の改善や数分しか記録できなかったものを、数十分に伸ばし、何よりも好きな時に好きな音楽を聴けるという需要を満たしながら徐々に音楽再生の主力となっていきます。
一方で私たちが手頃に録音まで出来てしまうあの媒体が登場するのです。
1964年 フィリップス社から「コンパクトカセット」発売されました。
いわゆる一般的な“カセットテープ”の誕生です。
カセットテープは磁気テープへ記録する仕組みとなっており、その原型は1900年頃には既に存在していました。
その後、各社が小型化を図り汎用性を高めましたが、規格がバラバラで使いづらいものでした。
そこに、フィリップス社がコンパクトカセットを発売すると共に技術公開を無償で行うことで、カセットテープの規格が定まり、大衆の支持を一気に集めていくこととなります。
そして、音楽再生の歴史に大きな出来事が起こります。
これにより、私たちは“好きな音楽を好きな場所へ持ち出せる楽しみ”を知りました。
「レコードから流れる音楽をラジカセでカセットテープに録音する」なんて光景が記憶に残る方も多いのではないでしょうか?
ここまで、音楽再生は『アナログ』の道をたどってきました。音楽だけではなく人類が『アナログ』を謳歌してきたのです。
そして、新たな時代が幕を開けることとなります。
音楽再生 ~デジタル時代の到来からディスク媒体の最盛期へ~
音楽再生が人類史に登場してから100年と少しが経った頃、音楽再生にもデジタルの時代が到来します。
そして、12センチの得体の知れない円盤が世に送り出されることになります。
1982年 ソニーとフィリップスによる「CD(コンパクトディスク)」が発売されます。
カセットテープの立役者であるソニーとフィリップスが共同開発した虹色に光る円盤は次の特徴を備えていました。
コンパクト、取り扱いやすい、レコードより長時間録音が可能、音の劣化が少ない、理論上超高音質等々…。
これまでの記録媒体、再生媒体と比べあらゆる面で圧倒的なパフォーマンスの高さを魅せ、発売から2年後の1984年にはレコードの出荷枚数を上回る勢いで支持されました。(←ラジオの登場と似ていますね)
ここでCD制作の秘話を一つご紹介します。
当時のソニー副社長大賀典雄氏は、親交のあるクラシック音楽界の帝王カラヤンにCDの記録時間について相談をしました。「60分記録できる11.5cmディスクか74分記録できる12cmディスクか」そしてカラヤンは答えます「ベートーヴェン交響曲第9番が収録できる74分がよい」こうしてCDの収録時間とサイズが確定しました。(現在はサイズはそのままで90分等も有)
更に、カセットテープの牙城を脅かす存在が現れます。
1992年 ソニーから「MD(ミニディスク)」が発売されました。
カセットのように自分の好きな音楽を中に集め持ち出すことができ、カセットよりもコンパクト、早送りや巻き戻しなどの手間いらずでより便利な存在となり、徐々にカセットテープの需要を奪っていくのでした。
なお、1990年代のCD販売は8㎝CDの登場などもあり、その手軽さや価格などからミリオンセラー、ダブルミリオンセラーなどが続出する時代になり、CDは最盛期を迎えていたのは皆さんもご存じのとおりです。
音楽再生 ~物質的な情報の限界を超え現在へ~
連続性のある情報をそのまま直接再現する『アナログ再生』に対して、断続的な情報を超高速で処理し直し再現する『デジタル再生』は一見無駄な作業のようにも思えますが、日進月歩の技術革新により多くの情報を正確にそして大量に処理することが可能になり、やがてより大衆が求めるものへ変容していきます。
CDやMDで10~15曲を手軽に持ち運び出来た時代から、iPodで1000曲を手軽に持ち運べる時代に変化したのです。
これにより、まずMDがその役割を徐々に終えていきます。
そして大事なのは、音楽ファイル管理ソフト「iTunes」が同年に発売されていることです。
これにより、自分の持っているCDなどの大容量の音楽データを一括で自由に管理し取り扱う時代が到来しました。
さらに革新が続きます。その革新とは、
2003年 アップル社が「iTunes Store」による有料音楽配信を始めたことでした。
音楽配信については、以前からNapsterなどで無料データを取得できるなどのサービスが一定の支持を得ていましたが、著作権侵害などにより違法認定されていました。
この音楽データの配信を、より充実したコンテンツでより便利に合法的に、そして有料で販売したものが「iTunes Store」、音楽を聴く方法に正式に『ダウンロード』という選択が登場した瞬間でした。
そしてこの流れは、どんどん加速していきます。
アメリカの統計ですが、2003年に音楽CDシェアが94%を超え最大でしたがその後は衰退の一途をたどり2010年には50%を割る状態です。
こうして、世界は円盤を回して音楽を聴く時代から音楽配信により音楽を聴く時代に突入していくのです。
さて、この配信の世界にも時代の流れが到来します。
Spotifyはストリーミング形式なのでダウロードしません。
Spotifyにある音楽を好きな時に好きなだけ聴ける。そして月額定額なので料金は一定です。
音楽におけるサブスクリプションが開始されました。
音楽のサブスクは需要と共に徐々に増加していきAmazon、Google、Apple、LINEなど様々な名だたる企業が参入する市場となりました。
全世界の人が指先1つで音楽を共有する時代になったのです。
そして、米国では2016年にダウンロードを凌駕します。
2021年現在 ストリーミング、ダウンロード、CD、レコードなど多様性のある時代
ストリーミングやダウンロードのネット配信系が主流な時代に数を減らしているとはいえCDファンも一定数います。
また、特筆すべきなのは近年レコードの売り上げが徐々に増加していることです。
人々が求める音楽は“蘇ることのない体験”から“色あせることのない記録”になり“いつもそばにある体験”へ原点回帰しているのかもしれませんね。
さて、ここまで音楽再生の歴史を見てきました。
次はイマドキの主な音楽を聴く方法の特徴と使用方法を見ていきましょう!
音楽を聴く方法 特徴と使用方法
ココからは次の4つの音楽を聴く方法の特徴やメリット・デメリット、使用方法、こんな方におすすめを見ていきましょう。
ちなみに、SUGI-SUGUはこれから紹介する4つの方法を用途を使い分けて楽しんでます!(以下【こんな方におすすめ】参照)
ストリーミングで音楽を聴く
ストリーミング方式はとても便利で現在のポピュラーな音楽を聴く方法になっています。
PCやスマホがあれば誰でも簡単登録で好きな時にいつでも音楽を楽しむことができます。
また、新しい音楽に出会えるチャンスが多いのもストリーミング形式の特徴です。
さらに、物理的な場所やデータ容量による保管の心配から解放されるので“音楽の四次元ポケット”とも言えます。
【メリット】
- 豊富な楽曲(各社数千万曲)
- 簡単操作ですぐに使える
- サブスクなので曲やアルバム購入の度にお金がかかることがない
- レコメンド(おすすめ)機能で新しい音楽との出会い
- ダウンロードのようにデータ容量が必要ない
- CDやレコードのように場所を取らない
【デメリット】
- オフラインでは使用できない
- 購入しないので音楽を所有できない
- 通信料がかかる(Wi-Fiなら問題なし)
- CDやレコードジャケットを鑑賞用など別の用途に使用できない
【ストリーミング形式で音楽を聴く手順】
- スマホ・PCにアプリをダウンロードする
- ストリーミングを提供するサービスに登録する ※細かい設定は各サービスを確認してください。
- スマホ・PCとスピーカー・イヤホンなどを接続する
【こんな方におすすめ】
- 多くの音楽を手軽に楽しみたい方
- 新しい発見を求めたい方
- BGMとして、ながら作業に活用したい方
- CDやレコード、ダウンロードのように保管や保存する場所を増やしたくない方
【ストリーミングで音楽を楽しみたい方はこちら】
Amazon Music
ダウンロードで音楽を聴く
ダウンロード形式で音楽を聴くスタイルなら、好きな曲を好きな分だけダウンロードし、自分の音楽再生ソフトなどに自分だけのデータベースを構築することができます。
こちらもPCやスマホがあれば誰でも簡単にダウンロードが可能で費用負担は自分の購入した楽曲の分だけ。
自分の欲しい“楽曲をコンパクトに所有するいいとこどり”の方法ですね。
【メリット】
- ほしい曲をほしい分だけ購入し自分だけのデータベースを構築できる
- 簡単操作ですぐに購入できる
- CDやレコードのように場所を取らない
- ストリーミングのように再生中の通信料や月額がかからない
- オフラインでも使用できる
- 高音質配信も多い
【デメリット】
- そこそこ大きなデータ容量が必要になる
- ダウンロードの度にお金がかかる
- CDやレコードジャケットを鑑賞用など別の用途に使用できない
【ダウンロード形式で音楽を聴く手順】
- スマホ・PCに音楽管理ソフトを導入する
- ダウンロードを提供するサービスに登録する ※細かい設定は各サービスを確認してください。
- ダウンロードして音楽管理ソフトに保存する
- スマホ・PCとスピーカー・イヤホンなどを接続する
【こんな方におすすめ】
- 好きな曲を集め好きな分だけ楽しみたい方
- 自分の好きな楽曲を所有したい方
- CDやレコードのように保管する場所を増やしたくない方
【高音質ダウンロードで音楽を楽しみたい方はこちら】
CDで音楽を聴く
まだまだ根強い人気のCDは音楽再生の一時代を築いた優秀なソフトです。
世の中の進化と共に、よりミニマムでより便利なものが市場に現れ、大衆のニーズにこたえていきます。
では、CDは役目を終え引退となるのでしょうか?もちろん、まだまだそんなことはなさそうです。
音楽を聴くだけではなく、すぐそばで“所有する喜びは大きな付加価値”といえるかもしれません。
【メリット】
- 好きな音楽を安定の音質で聴くことができる
- 通信料などの別費用が不要
- 楽曲とジャケットを一つの作品として楽しめる
- ジャケットやCDに触れる感覚的な要素がある
- 所有する喜びもあり
【デメリット】
- 一枚のデータ容量が小さい
- プレーヤーでの入れ替えが面倒
- 店に行って購入するか通販で購入するので即再生ができない
- 購入する度に物が増える
【CDで音楽を聴く手順】
- CDを購入する
- プレーヤーに入れる
- 再生ボタンを押す
【こんな方におすすめ】
- ジャケットを含めて一つの作品として楽しみたい方
- コレクションとして楽しみたい方
- PCやスマホでの作業が何かと面倒な方
レコードで音楽を聴く
一般ユーザーが使用できる方法で最も歴史が古く、近年盛り上がりを見せるレコード。
何と2020年はアメリカでCDの売り上げを抜き、2021年にはイギリスでも同様の現象が起こる見通しのようです。
昨今の合理性が求められる世の中で、相対的に非合理ともいえるレコードが、なぜ売り上げを伸ばしているのでしょう。
結論は、一部のユーザーに“合理性を超える魅力”を提供できているからでしょう。
【メリット】
- 趣味性が高い
- 楽曲とジャケットを一つの作品として楽しめる
- ジャケットやCDに触れる感覚的な要素がある
- 実はCDを超える高音質とのうわさも…
【デメリット】
- 一枚のデータとても容量が小さい
- プレーヤーでの操作が面倒
- レコードや周辺機器の手入れが面倒
- 店に行って購入するか通販で購入するので即再生ができない
- 購入する度に物が増える
- 音楽を聴くという目的だけを見るとコストパフォーマンスは低い
【レコードで音楽を聴く手順】
- レコードを購入する
- プレーヤーに置く
- ターンテーブルを回す
- 針を落とす
【こんな方におすすめ】
- ジャケットを含めて一つの作品として楽しみたい方
- コレクションとして楽しみたい方
- 趣味として楽しみたい方
【レコードで音楽を楽しみたい方もこちら】
↓[これはうちの壁。CDとレコード時々入れ替えます。]↓
色んな方法を簡単に楽しもう!
ストリーミング・ダウンロード・CD・レコードを例えば自宅のオーディオスピーカーにつなぐためには次のような機器が必要です。(一例です)
- CDプレーヤー(CDを再生する機器)
- レコードプレーヤー(レコードを再生する機器)
- フォノイコライザー(レコードの音を調整する機器)
- オーディオレシーバー(PC・スマホとアンプを繋ぐ機器)
- アンプ(音を増幅する機器)
なんだか面倒そう…。超お金が掛かりそう…。そんな声が聞こえてきそうですね。
だけど大丈夫!
次の製品は新しいテクノロジーと古き良きものを繋いでくれる優秀なオーディオ機器です。
一体型で便利 コストパフォーマンスの高いスピーカーセット
CDを聴くことはもちろん、PCやスマホのデータをBluetoothで接続することができます。
対応フォーマットやBluetoothコーデックも高音質対応となっており利便性と上質な音を兼ね備えたオーディオプレーヤーです。
そして、JVC(Victor)ウッドコーンがあらゆる音楽をナチュラルに響かせてくれます。
Bluetooth対応でフォノイコライザー内蔵のレコードプレーヤー
これ一台で買ったその日からアンプなどに接続し、すぐに音楽を聴くことができます。
レコードは面倒という概念を払拭してくれる製品です。
なお、ここでは“色んな聴き方を簡単に”をコンセプトに紹介しています。
オーディオの世界は奥が深いので色々な方法、製品を自分で探すのも音楽を聴くことの楽しみの一つです。
まとめ
長い時間をかけて発展してきた“音楽を聴く方法”。
今日では多様性がうまれ、それぞれのシーンに合った聴き方ができるようになりました。
私自身はCD世代なのですが、レコードは想い出やデジタルにない高音質と手間を楽しみ、ストリーミングやダウンロードにはBGMとしての利便性やテクノロジーが見せる高音質を求めて使い分けています。
とは言え、CDの音やジャケットがとても大好きだったりしてまだまだ我が家では現役です。
このように、音楽を聴きたいという願望は、こんなにも音楽のある生活を身近にし、単に音楽を聴くということにとどまらず、音楽にまつわるたくさんの楽しみが花開く世の中になりました。
初めて音楽が再生されてから、今あなたの手元にある音楽再生は新たな時代に連続して繋がるまさにアナログ再生の真っ只中にあるのかもしれません。
大好きな音楽を“想い通りの楽しみ方”で再生できる世の中にいる私たちは、けっこう幸せなのかもしれませんね。
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