final ZE3000 実機レビュー 有線超え⁉自然体&クリアな音を人気イヤホンと音比べ

オーディオ
・この記事は丁寧なリサーチと筆者の体験・経験に基づき執筆しています。
・記事にはプロモーションを含む場合があります。

こんばんは。

最近、finalの高音質なイヤホンが手放せなくなってきているオーディオライターのsugi-sugu(スギスグ)です。

 

ワイヤレスイヤホンの音質は“同じ価格帯なら有線に勝てない”というウワサを耳にしませんか?

そのウワサは多くの場合、正解なのですが…。

オーディオメーカーが「音」に全振りしてワイヤレスイヤホンをつくったとき、答えは変わります

 

この記事では音質も有線超え!?の完全ワイヤレスイヤホン「final ZE3000」について、次の7つのポイントを解説していきます。

final ZE3000の情報を知りたい人、ワイヤレスでも高音質なイヤホンを探している人、自然体な音色のイヤホンが欲しい人に役立つ記事です。

音質的にスピーカー派の方にも納得の表現力を持つfinal ZE3000を詳しくご紹介していきます。

 

\ZE3000 音の特徴/

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今回はfinalのZE3000です。
これまでワイヤレスイヤホンもたくさん試聴してきましたが、ZE3000の“解像度に偏らない高音質”には他では得られない感動がありました。人気の高さにもうなづけます。

 

 

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final ZE3000のスペックや特徴

ZE3000は、オーディオメーカーfinalが手掛ける高音質ワイヤレスイヤホンです。

finalとはイヤホン、ヘッドホンを中心に絶大な人気を誇る国内ブランド。

実売2,000円前後のハイコスパモデルから、500,000円を超えるハイエンドモデルまで豊富なラインナップが多くのファンの支持を集めています。

 

finalのZE3000商品紹介ページのトップには次のことが掲載されています。

最新の音響工学、音響心理学の研究成果を踏まえた音質設計。

完全ワイヤレスイヤホンの新しい定番と言える製品。

finalの自信を予感させてくれます。

ZE3000について詳しく見ていきましょう。

 

【ZE3000の受賞履歴】



 

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final ZE3000のスペック

ZE3000のスペックです。

final ZE3000
カラー BLACK/WHITE
種類 密閉型
連続再生時間 イヤホン本体:最大7時間
ケース込み:最大35時間
充電時間 本体:約1.5時間/充電ケース:約2時間
ドライバーユニット f-Core for Wireless(6mm)
Bluetooth方式 Bluetooth 5.2
対応コーデック SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive
サウンドモード
ノイズキャンセリング
外音取込み
防水性能  ※IPX4
専用アプリ
重量 本体:片耳約4.8g(実測値)
充電ケース:約33.1g(実測値)
付属品 イヤーピース:Type-E 5種 (SS/S/M/L/LL)
ケーブル:USB Type-C
発売日 2021年12月17日
価格(税込) 最安値:15,560円(2023年6月27日 現在 ※価格.com調べ)

ノイキャンなどの便利機能はついておらず音質特化型。とてもシンプルなスペックです。

 

final ZE3000のコンセプト

ZE3000はfinal社の“有線イヤホンE3000を超えるワイヤレスイヤホンの再現”をコンセプトに開発されました。

E3000とは、累計販売数が国内外で数十万台を超え、数々の賞を受賞しているfinalの大人気イヤホンです

5,000円以下でクオリティの高い本格ナチュラルサウンドが楽しめる「コスパ最強のE3000」を超える品質を目指したZE3000。

音質的に不利といわれるワイヤレスイヤホンでありながら、高音質&自然体を高いレベルで実現してくれています。

 

final ZE3000 5つの特徴

ZE3000は、有線イヤホンの音質を超えるワイヤレスイヤホンとしての設計や構造がふんだんに盛り込まれ、価格を超えるハイコスパな音が実現されています。

ここでは特筆すべき5つの特徴をご紹介していきます

 

超低歪みな新設計ドライバー「f-Core for Wireless」


完全ワイヤレスイヤホンの音質調整ではイコライザーを使用すること多くありませんか?

ZE3000では、final独自の新設計ドライバー「f-Core for Wireless」の採用によりドライバー性能を追求し、本体内部の音響空間を利用する技術と合わせて、イコライザーに依存しない高音質調整を実現しています。

「f-Core for Wireless」では、特殊な樹脂やシリコンの使用、エッジと振動板の分離など、徹底した材質、設計、組み立てにより、6mmでありながら9mmクラスの振動板面積を実現することによる、極めて歪みの少ない音質が魅力です。

歪みを徹底的に排除することで、雑味に埋もれない繊細なニュアンスや、広い音場表現を実現しています。

 

筐体内部圧力を最適化する「f-LINK ダンピング機構」



ZE3000では、「f-LINK ダンピング機構」という技術も採用されています。

ZE3000のイヤホン内部には、前面と背面に構造のちがう音響空間が設けられていますが、「f-LINK ダンピング機構」は双方の空間の圧力を最適化することより、適切な低域コントロールを実現する構造です。

一般的なイヤホンの構造では低音の制御が難しく、不自然な再生音となる場合もありますが、ZE3000は自然で質の高い低音がベースとなり、ありのままの音質が再現されます。

 

「f-Core for Wireless」と「f-LINK ダンピング機構」により、広い空間、本来あるべきナチュラルなサウンドを実現するfinalの絶妙なチューニングを楽しむことができます。

 

高音質・低遅延コーデックaptX Adaptive対応



ZE3000は、高音質・低遅延のコーデックであるaptX Adaptiveに対応しています。

aptX Adaptiveは、環境やコンテンツに応じて自動的にビットレートや遅延を調整することで、最適な音質と同期性を実現し、音楽鑑賞はもちろん、動画やゲームなどの映像と音声のずれを感じさせません。

音質レベルはCDを超える最高96kHz/24bitのビットレートにより、きめ細かいクリアなBluetoothの音質を楽しむことができます。

 

圧迫感を低減した心地よい装着感



ZE3000では、シリコンの圧力で装着を安定させるのではなく、図のように耳のポケット、耳の入り口、イヤーピース部分の3点で支持することで自然に力が分散され、カスタマイズされたかのように違和感なく、快適に音楽を楽しむことができます




また、イヤーピースは5種類のサイズから選べる「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」で、ソフトな肌触りが「至上最高の装着感」を実現しています。

 

音質に全振りで機能は必要最小限

ZE3000は、音質重視というか「音質に全振り」しているイヤホンといっても過言ではありません。

そのため、ZE3000の「機能面は必要最小限」です。

通話やSiri/Googleアシスタントなど機能はありますが、ノイズキャンセリングや外音取込みの機能はなく、サウンドモードもありません。

この価格帯のワイヤレスイヤホンの多くは、ノイキャンなどの便利な機能や、多彩なサウンドモードなど“音+α”で差別化が図られがちです。

しかし、ZE3000は音質や音色以外の機能をなるべく最小限に抑え、「f-Core for Wireless」や「f-LINK ダンピング機構」など材質や設計、構造など“音にまつわるエトセトラ”にコスト配分されているのは明白です。

 

“機能面は最小限で音質を重視”って、考え方は高音質な有線イヤホンやピュアオーディオとおなじですね!

 

 

final ZE3000 ギャラリー

ZE3000のデザインや外観、イヤーピースなどの付属品をご紹介します。

 

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パッケージ

パッケージ

 

パッケージ内(本体+ケース)

 

イヤホン+ケース+取説

 

本体&ケース

 

本体(表)

 

本体(裏)

 

充電ケース

 

充電ケース(USB接続部分)

 

収納した状態

 

イヤーピース

 

final ZE3000/E3000ツーショット

final ZE3000&E3000

 

ZE3000本体&E3000(本体)

 

 

final ZE3000の実機レビュー

ここからはfinal ZE3000の日常使用による実体感レビューです。

結論として、音質面のコストパフォーマンスが非常に高いワイヤレスイヤホンです。

具体的な音質や音色、装着感、その他の性能についてチェックしてみてください。

 

 

有線を超えた!? ZE3000 音の実力

final ZE3000は音質の面で有利とされる有線イヤホンと同等かそれ以上の音質、音色といえます。

実際に150時間ほど使用してみて実感した音質、音色の傾向と詳細をレビューします。

 

【ZE3000 音質評価】

final ZE3000
高域 4.7
中域 4.7
低域 4.5
解像度 4.3
音像定位 4.3
音場表現 4.5
音の特色 3.3
コスパ 4.2

 

【ZE3000 音色評価】

 

ZE3000は主に次のジャンルの曲で視聴しました。
ポップス/ロック(洋・邦)/クラシック/ジャズ/EDM/アニソン/ゲームミュージック

 

細部まで描き出す明瞭な音質

イヤホンは、良くも悪くも空気という媒体を通さず、音楽が直接耳に届くという特徴を持っています。

ボーカルの細かなニュアンスや、楽器が放つ一音一音まで直接的に感じることができる一方で、ノイズや雑味までも伝わりやすい傾向があります。

そこで、高音質を謳うイヤホンには、必要なものをしっかりと表現し、不要なものを取り除くことが求められます。

final ZE3000をじっくり聴いてみると、音楽の細部まで極めて明瞭に描き出し、余計なノイズを可能な限り軽減していることが分かります。

例えば、メロディーの狭間に歌手の吐息が感情を描き、ピアニストの旋律に微かに重なる倍音から確かな思いが伝わってくる様子は、徹底的に歪を抑え、純粋な音を届けてくれるfinal ZE3000の魅力です。

 

広がる空間イメージは必聴

広い音場を確保することは、ヘッドホンやスピーカーに比べて小型なイヤホンでは課題のひとつです。

final ZE3000では、少し大きめの筐体に広めの音響空間を確保し、「f-LINK ダンピング」という独自構造を構築することで、イヤホンなのに余裕さえ感じる広い音場がつくり出されます。

オーケストラホールやアリーナのように場の空気を支配する広大な音響、大きな教会に響き渡り包み込むようなパイプオルガンの旋律を、その空間にいるような臨場感で楽しめるのもZE3000の特徴です。

 

ZE3000の音場の広さはぜひ聴いてほしいポイント。
同程度の音場であれば2万円~3万円台イヤホンに相当します!

 

ドラムやベースの低域&アタック表現がうまい!

低音についても、イヤホンはヘッドホンやスピーカーに比べてドライバーが小さいので、一般的に鳴らしにくいことが知られています。

また、鳴らせたとしても低音は高音に比べて制御が難しい帯域です。

final ZE3000の低音を聴いてみると、一定の量感を保ちながら引き締まったクリアな音質を楽しむことができます。

ベースラインなどの低音楽器では、楽器の持つしっかりとしたラインを整えながら、鳴るところは鳴る、止まるところは止まる、静動の利いた質の高い響きです。

低音を強化するだけでは得られない絶妙な音づくりを体感することができます。

6mmのドライバーでここまで質の高い低音がつくられるのは「f-Core for Wireless」の設計や「f-LINK ダンピング機構」の音響効果が掛け合わされた結果でしょう。

さらに、バスドラやスネア、ティンパニー、ギターやベースの弾く音などアタック感が気持ちよくキマり、リズムを刻みます

ドライバーの制御と筐体の空間配置、各パーツの設計が、確かな音をつくり上げるイヤホン、ZE3000です。

 

個人的な感想です。

引き締まったウッドベースや、スネアがパシッと鳴るときにゾクゾクします。低音がブーストされるタイプではないので、重低音好きには物足りないかもしれません。

 

エージングによる変化は相対的に大きい

オーディオはエージングで音が変わることが知られています。

特にイヤホン、ヘッドホン、スピーカーなど、音の出口となる部分はドライバーが物理的に駆動することもあり、未使用品とある程度使用した後では、音質や音色が変わることもあるといわれています。

ただし、オーディオのエージングについては科学的に立証されているわけではなく、「理論的にあり得る」「感覚値としてあり得る」ということを考慮する必要があります。

個人的には多くのオーディオ機器を視聴してきた経験上、 “エージングは少なからず音に影響する”と感じている派です。

その前提で、final ZE3000はエージングによる変化は比較的大きな部類で、特に高音域においては少し尖った音が若干丸みを帯びて聴きやすくなった印象があります。

もちろん、変化を感じた要因が“単純に聴き慣れただけ”ということもありえますが、経験値による他のオーディオ機器との相対的な変化の度合いを判断基準としています。

 

\finalのエージングに関するは考えはコチラ/

 

とは言え、エージングによる変化よりも再生機器の違い、体調や耳掃除による変化の方がはるかに大きいと私は考えています。
エージングによる変化ってその程度です。

 

ZE3000におすすめのジャンル

ZE3000は広い音場とナチュラルな音質、音色が特徴のイヤホン。

おすすめジャンルとそれぞれの感動ポイントです。

●クラシック
→木管のぬくもりや弦の響きに感銘。優れた空間表現でホールの残響までも再現。
●ポップス
→バラードの再現性やブレスの表現など、一貫してナチュラルに聴かせてくれます。
●ジャズ
→ピアノトリオなどでは、それぞれの楽器の音が極めて自然に絡み合う様子にしびれます。

 

ZE3000でこの曲、ぜひ聴いてみて!

ここではfinal ZE3000にとってもよく似合う曲をご紹介します。

ぜひ聴いてみてほしいsugi-suguおすすめの4選です。

 

●Beethoven:Symphony No 3 “Eroica“ Paavo Järvi
冒頭のホールに響く瞬間をしっかり再生。一気に世界観を作り上げます。

●KOKIA:愛のメロディー
中盤の囁くような“I love you”に引き込まれます。

●Official髭男dism:Subtitle
全体の世界観や低音の響き方が気持ち良いです。

●Bill Evans Trio:Waltz For Debby
Bill Evansのピアノが染み渡るような鳴り方です。

 

final ZE3000の装着感

ZE3000の装着感はとても快適です。

軽量タイプというわけではありませんが、設計や素材による工夫がみられ、しっかりホールドしてくれるので装着感で不快に感じることはありません

 

圧迫感しない長時間でも快適な装着感

シリコン製のイヤーピースがとてもソフト。

装着しても圧迫感がないというか、装着感自体がほとんどなく疲れません。

他のイヤホンと比較しても装着感の良さはかなり高い方だといえます。

 

3点で保持することで安定した装着感

デザインはスタイリッシュですが、本体が大きめで軽量タイプでもないのでちょっと心配していました。

実際に装着してみると重さを感じることもなく、ランニングでもズレることはありませんでした

「ZE3000 5つの特徴」でも紹介しましたが、耳のポケット、耳の入り口、イヤーピース部分の3点で支持の効果はすごい!

 

5種類のイヤーピースで自分に合ったものを選べる

購入時のイヤーピースはLサイズが装着されています。

Type-Eで汎用性も高く、SS/S/M/L/LLの5種類が付属しているので安心。取り換えることで多くの人にフィットします。

 

final ZE3000の重さ実測

本体の質量

 

ケース

 

本体+ケース

 

その他の性能・機能

音質や装着感以外の性能や機能についての使用感は次の通りです。

 

バッテリー性能

イヤホン単体で最長7時間、イヤホン+充電ケースで最長35時間のバッテリー性能なので、不便を感じることはありません。

充電時間も本体が約1.5時間、充電ケースは2時間なので、空き時間にしっかり充電することができます。

 

通話機能

通話の品質はGood!

自然な音で聞き取りやすく、多くの場面で活用できます。

ビジネスシーンなどでもクリアな音質で問題なく使用できるので重宝しています。

 

オートペアリング機能

ZE3000は次の手順でペアリングすることができます。

  1. 収納(充電)ケースを開ける
  2. プレーヤー側のBluetooth設定で「ZE3000」を選択
  3. ペアリング完了

オートペアリングなので次回からはケースのフタを開けるだけで接続できます。

 

final ZE3000 メリット・デメリット&口コミ

ここからはfinal ZE3000のメリット・デメリットや口コミのまとめをご紹介します。

メリット・デメリット

メリットはやはり音に関する内容、デメリットは機能面となります。

メリット デメリット
  • 音質重視な設計
  • 自然な音質・音色が特徴
  • 同じ価格帯で比較してもハイクオリティな音
  • 音声通話がクリア
  • 長時間の装着でも疲れない
  • ノイキャンがない
  • 外音取込みがない
  • イコライザー調整がない
  • カラバリが少ない



口コミのまとめ

ZE3000は人気の完全ワイヤレスイヤホンなので多くの口コミが寄せられています。

ここでは、大手通販サイトや比較サイトの口コミをまとめてみました。

「良かった口コミ」「残念だった口コミ」に分けてご紹介します。

 

良かった口コミ

 

  • 高音が美しく伸びて、低音も締まっていてバランスが良い。
  • 音質は有線イヤホンに近くて驚いた。細かな音まで聞こえるし臨場感もあり。
  • 様々なジャンルの音楽に合い、フラットでクリアな音で楽曲の再現性が高い。
  • finalの製品だけあって、音質の高さは折り紙つき。
  • 値段以上の価値があると思う。
  • デザインがシンプルでスタイリッシュで気に入っている。
  • 耳にフィットして落ちにくい。音漏れが少なく、外音遮断性も高い。
  • イヤーピースのサイズや形も豊富で自分に合ったものが選べ装着感も快適。

 

主に音質に対する評価が高いことが分かります。

 

残念だった口コミ

 

  • 低音が弱く感じて物足りなかった。
  • フラット系なのでドンシャリ系の音楽を聴く人には向かないかも。
  • 形状が角張っているので耳に合わない人もいるかもしれない。
  • 機能性がシンプルすぎる。
  • ノイズキャンセリングや外音取り込みなどの機能が欲しい。
  • イコライザーがなく自分好みの音にカスタマイズできない。

 

低音重視やドンシャリ好きの方、ノイキャンなど機能重視なら他のイヤホンという選択肢もありです。

 

final ZE3000はこんな人におすすめ

 

final ZE3000は次のような人におすすめです。

  • 1万円台で高音質な完全ワイヤレスを探している
  • 1万円台で空間が広い完全ワイヤレスを探している
  • ナチュラルサンドが好き
  • レコードや真空管などアナログサウンドが好き
  • スピーカー派も納得のワイヤレスイヤホンがほしい
  • クラシックやアコースティックなサウンドを楽しみたい
  • 解像度一辺倒やドンシャリ的な音質調整は苦手
  • ノイキャンなどの機能は最小限でとにかく音質重視
  • final E3000からグレードアップしたい

 

 

final ZE3000と実力派イヤホンの比較

ここからは他の人気、実力派イヤホンとの比較をしていきます。

比較一覧は次の通りです。

タイプ 完全ワイヤレスイヤホン 有線イヤホン
イヤホン final
ZE3000
Victor
HA-FX150T
SONY
WF-1000XM4

final
E3000
SENNHEISER
IE 100 PRO
高域 4.7 4.5 4.4 4.2 4.4
中域 4.7 4.6 4.5 4.3 5.0
低域 4.5 4.6 4.4 4.0 4.5
解像度 4.3 4.4 4.5 4.0 4.7
音像定位 4.3 4.5 4.4 3.7 4.8
音場表現 4.5 4.4 4.2 4.0 3.7
音の特色 3.3 3.0 4.0 3.5 1.3
コスパ 4.2 4.2 3.2 4.9 4.0
ノイキャン
外音取込み
サウンド調整

詳しい違いを見ていきましょう。

 

Victor HA-FX150T

 

HA-FX150T レビュー

 

final ZE3000とVictor HA-FX150Tは販売価格が15,000円前後と同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンです。

共に価格を超える音質が人気のイヤホンで、音色はフラットでナチュラルという共通点があります。

両方をしっかりと聴き比べていくと、より自然な音に近いのはZE3000、クリアさや低音の強さでは僅差でHA-FX150Tという印象です。

具体的には、クラシックコンサートなどではZE3000はホールの残響や空気感も気持ちよく鳴らし、スタジオ録音などの原音再生ではHA-FX150Tが細部まで押さえ、ミュージシャンの意図を届けてくれる印象です。

それぞれの特徴を明確にし、固有の価値を作り出しています。

もう一つ、特徴としてZE3000はサウンドモードの切り替えなどをなくして自然体の音色一本で勝負しています。

対して、Victor HA-FX150Tはビクタースタジオチューニングによる3タイプのプロサウンドモードを搭載し、それぞれ音へのアプローチの違いが印象的でした。

なお、HA-FX150Tにはノイキャンがついていますが、効果は強くありません。

final ZE3000とVictor HA-FX150Tはどちらも音質的なコスパが非常に高いイヤホンですが、final ZE3000はよりアコースティックな音楽向き、Victor HA-FX150Tはよりオールマイティな音質といえます。

 

 

どちらもすっごく好き。
ミュージシャンや楽曲に敬意を感じる音色(ネイロ)です。

 

SONY WF-1000XM4


最近WF-1000XM5が発表されましたが、まだ試聴できていませんので、現在もロングセラーで圧倒的人気のWF-1000XM4との比較です。

価格は現在の実売でZE3000よりも10,000円ほど高いイヤホンですが、2021年6月発売でありながら、現在も最も売れているワイヤレスイヤホンのひとつです。

ZE3000音質一本足打法であるのに対し、WF-1000XM4は多機能、高性能なワイヤレスイヤホンです。

大きな特徴としてノイズキャンセリングがとっても優秀!日中の外出でも音楽の細かなニュアンスまで聴くことができます。

外音取込みやイコライザー機能などZE3000からすると、異次元の機能数となります。

音質面では、高解像度で各帯域がバランスよくまとまっていて、高音質Bluetooth規格「LDAC」にも対応するなど、時代の先端を走る高音質です。高性能なイコライザーで好きな音に調整できるのもよいポイント。

ただし、良くも悪くもデジタルチックであり、アナログやスピーカーの音が好きな方には物足りないところもあるかもしれません。

 

 

かなり高音質だと思いますが、個人的にはfinal ZE3000やVictor HA-FX150Tのような感動はありませんでした。(あくまで個人の感想です)
でもノイキャンなどの機能はさすがSONY!

 

final E3000

E3000 レビュー

 

最高クラスのコストパフォーマンスでロングセラーの有線イヤホンfinal E3000との比較です。

E3000は実売で4,000円前後と比較的お求めやすい価格ですが、finalとあって価格を超えた高音質で、音質的な高スパは最強です。

そもそもワイヤレスのZE3000は有線イヤホンE3000の自然派な高音質を超えることをコンセプトに制作され、名前にもE3000が継承されています。

実際に音質を比較してみると…。

ZE3000の勝ち!

 

好みの話は置いといて、同じ系統のナチュラルな音色でありながら、解像度や音場が2ランクくらいアップし“音質としては”完全に上位といえます。良いところをしっかりと継承した上でE3000越えを達成です。

とはいえ、好みを入れるとよりアナログに近い音色(ネイロ)のE3000にも魅力があり、単純に音質だけでは語れないのがオーディオのオモシロいところですよね!

なお、ZE3000と同価格帯のfinal有線イヤホンE4000はまた違った色を見せてくれます。(E4000のレビューは近々アップ予定)

 

 

finalは音質的なコストパフォーマンスに優れたイヤホンが多いです。
シリーズやコンセプトによっても音の種類が違っていてたのしい!

 

SENNHEISER IE 100 PRO

IE 100 PRO レビュー

 

絶対的定番イヤホン、SENNHEISER IE 100 PROとの比較です。

音質は全く違うもので、モニターイヤホンとしてのIE 100 PRO、リスニングイヤホンとしてのZE3000となります。

同じくフラットな音質でありながら、よりクリアで解像度を重視したIE 100 PROと、雰囲気や心地よさを重視したZE3000というイメージです。

クセの強いイヤホンになれていたり、音質比較のために色んなイヤホンを聴き比べていたりすると、元々の音が分からなくなることがあります。

そんな時にも活躍するのがIE 100 PRO。

モニターイヤホンとして優秀な性能を持つIE 100 PROで音楽を聞いてみると、楽曲に込められたオリジナルの音を考えるきっかけになります。

また、クリアな音質は明瞭な分離や定位も確保してくれるので、分析的に音を聞きたい場合やFPSなどが好きな方にはZE3000(E3000)よりIE 100 PROをおすすめします。

 

 

私の場合、IE 100 PROは好き嫌いではなく基準の音として大切な存在です。
上位機種はより空間や細かなニュアンスが洗練されますが、コスパを考えると絶対定番のモニターイヤホンです。

 

まとめ

イヤホン、ヘッドホン専門メーカー“final”が本気で制作した完全ワイヤレス「ZE3000」

機能を最小限まで省き、音質に特化させた結果 “流行りの音”とはひとあじ違う “廃らない音”が完成しています。

同価格帯のワイヤレスイヤホンはおろか、有線イヤホンさえも凌駕する音質と本物の温度感に触れることのできる音色はZE3000の代えがたい魅力です。

ノイキャン、ハイレゾ、コーデック…。次々に進化する技術がワイヤレスイヤホンを盛り上げてくれるおもしろい時代になりました。

そんな中で、ZE3000が奏でる自然でどこかアナログめいた音色に触れることは“音を愛でる”ひとつのカタチになるのかもしれませんね。

 

音楽が広がる空間には「final ZE3000」がそっと寄りそってくれます。

 

 



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