こんにちは。
今年も目標を設定しない系ビジネスマンのsugi-sugu(スギスグ)です。
「目標を決めましょう」と小学生の頃から言われ続けて耳にタコができていませんか?
一般的に目標を設定することは仕事をこなすために必要なこととされています。
しかし、本当に目標を設定することは必要なのでしょうか?
結論 → 「目標が必須ではない」
もちろん目標を設定することのメリットもありますが、一方で目標を設定することのデメリットも大きいからです。
この記事では次の内容をチェックできます。
“目標を立てても上手くいかない”・“目標を立てることに疑問がある”・“パフォーマンスを上げたい”
そんな方に必要な情報を記載していますのでチェックしてください。
なお、目標設定が有効になる場合もあるので、見極めは重要です。
目標の枠に縛られないことはとっても大事なポイント。
目標設定をしていた頃と目標設定をしなくなってからの違いを大きく感じているsugi-suguがご案内します。
●【仕事楽しむ】モチベーションとパフォーマンス向上コツ おすすめビジネス本5選
●くだらない仕事はもうイヤ!『自分らしく仕事をする5つの方法』
その他「仕事お役立ち」記事
目次
間違ってはいけない! 目標と目的の違い
この記事は、目標は必須ではない、目的はあった方が良いというスタンスです。
では、目標と目的の違いは何なのでしょうか?
混同してしまいがちな“目標”と“目的”の違いについて確認します。
目的=到達点
例えば…
目的Ⓑ「作る製品の一つひとつに込めた真心を客様の喜びに変える」
目的Ⓒ「社会の成長に貢献する」
目的Ⓓ「お金持ちになりたい」
‥のように、活動の根幹となるビジョンや理念のことを示します。
目標=目的達成までの指標
例えば…
目的Ⓑを達成するために、“熟練度を上げる”・“製造工程を改善する”など
目的Ⓒを達成するために、“会社の売り上げを上げる”・“新しい知識を身につけ行動する”など
目的Ⓓを達成するために、“出世する”・“副業を始める”・“転職する”など
※実際には上記に具体的な数値設定を行うことが多いです。
目的を達するために必要なことを目標として設定し、それらをこなすことで自ずと目的達成に導かれていくことを目指します。
大切なのは『目的』に向かうこと
前述のように、仕事をする上で大切なのは『目的』に向かうことです。
つまり、目的に向かわない目標をいくら達成しても効率は上がらないし、逆に目的さえしっかりと定まっていれば目標を設定しなくても、必然的にその場所に向かっていくこととなります。
目標ではなく『目的』に向かうことが重要であることは強く主張しておきます。
目標が必須ではない3つの理由(落とし穴)と経験談
さて、冒頭で目標は必須ではないと言いましたので、ここでは目標が必須ではない3つの理由と私の経験談を紹介します。
1.変化する環境や状況に対応できない
仕事は社会の情勢や人の心と密接にリンクしています。
そして、社会の情勢や人の心は常にあなたを取り巻く環境や状況となって目まぐるしく変化していきます。
この変化を無視し、目標達成を最優先とした場合どのようになるのでしょう?
目標を最優先にしたA社と、そうでないB社の次の2つの対応を比較してみます。(仮定の話です)
知名度を高めるという目的のために集客型のイベントを2か月後に開催することを目標としていたので、流行り病の感染が拡大していたがイベントを実施した。
→その結果、来客の少なさとイベント断行による批判が殺到し、悪いイメージの知名度が上がった。
知名度を高めるという目的のために集客型のイベントを2か月後に開催することを目標としていたが、流行り病の感染拡大を受けイベントを中止し、SNSなどを活用し認知度を高めることした。
→その結果、徐々に成果を出し、知名度の向上につながった。
2.目標を達成することが目的になる
前述の“1.変化する環境や状況に対応できない”にも関連することですが、目標自体が目的化してしまうことがあります。
例えば、「自社の製品で顧客に喜んでもらう」という目的を持ったA氏とB氏の場合を見ていきます。
今月の売り上げ目標にもう少し足りなかったが、無理せず丁寧な販促活動に力を入れ、次月の営業活動に備えたところ、製品に好感を持ってくれる顧客からの依頼が増え売り上げが向上した。
今月の売り上げ目標にもう少し足りないから、目標を達成するために通常の販促活動を停止し、無理に営業をかけまくったが、不安を抱えたままの契約が顧客の不信感から大きなクレームとなり損失を出してしまった。
これは本来の「自社の製品で顧客に喜んでもらう」という目的を忘れて、目標が目的になってしまった場合の失敗例と言えるでしょう。
目の前の目標を追い求め続けて、知らずしらずの内に全く違う場所に迷い込むことがあります。
3.自信を消失する要因になる
目標が何らかの理由で達成できなかった場合に落ち込んでしまうことがあります。
これを繰り返すと「自分は仕事ができないのでは…」と自信を失っていきます。
もちろん目標を低く設定していればそんなことは起きないでしょうが、高い目標でないとダメな雰囲気や上司からの指示などで、達成困難な目標を設定せざるを得ないこともしばしばあるのではないでしょうか?
落ち込み自信を失うことを繰り返していると、モチベーションは下がり悪循環に陥ることもあります。
目標に縛られた私の失敗例
ここまでの解説が如実に表れた私の失敗例を一つご紹介します。
舞台は休日です。
以前、私は『休日を楽しむ』ために、休日の24時間に細かい目標を設定していました。
例えばこんな感じ
→ 7時:コーヒーを淹れる
→ 8時:自宅を出発
→ 9時:高速道路のICで休憩
→ 10時:第1目的地到着
→ 11時:○○をする
→ 12時:△△で昼食
→ 13時:次の目的地に移動
→ 14時:第2目的地到着
→ 15時:□□をする
→ 17時:お土産購入
→ 18時:✕✕で晩飯
→ 21時までに帰宅する
→ 22時までに風呂を済ませゆっくりする
24時:就寝
しかし、このような目標は大体崩れます。
「予定にない近くのショップに立ち寄った」「お土産選びに時間が掛かった」「晩飯の予定の店が満席だった」「渋滞に巻き込まれた」などなど。
予定外のことが起こると、“目標を達成しなければというソワソワ”や、“目標が崩れた時のイライラ”で『休日を楽しむ』という本来の目的から遠ざかり達成でないことが多かったです。
現在の私は『休日を楽しむ』と決めた時は、自宅で楽しむのか、外出するのか、その中で大まかにやりたいことを考えて、それ以外は成り行きに任せることにしています。すると、焦ることもないし想定外の学びや発見に触れることも多い。
『休日を楽しむ』という目的を自然と達成しています。
これは当然仕事にも言えることです。
目標を気にするあまりに目的を見失い、失敗ばかり繰り返す。
20代の私の王道パターンでした。懐かしい…(;^ω^)
目標は必要だ!という理由を考える
ここで、目標が必要と言われる理由を考察していきます。
そこには、明確に必要といえるような理由もあれば、やってるつもり問題もありそうです。
目標が必要とされる理由をあなた自身が理解し、仕事に活かすことが重要なのです。
目標が必要とされる理由
目標設定には大まかに次のようなメリットがあります。
- やることが明確になる
- 管理がしやすくなる
- やる気が出る
- 達成した時に自信が持てる
このように、仕事の内容や状況、心理状態によっては有利に働くこともあります。
しかし、先述の“目標が必須ではない3つの理由と経験談”で書いたように、目標設定における落とし穴を理解し、本当に必要かどうかをあなたの意思で決定していくことが重要です。
自分をコントロールするために自発的に目標を設定することは私もおすすめします。
しかし、これは柔軟に変更できることが前提です。
意思決定はあなた自身が行うことを忘れないでください。
イイワケとしての目標
目標をこなしたから私は頑張っている!
という自分へのイイワケのために目標を必要とする場合があります。
その頑張りは成果を出し本来の目的や自分の成長に向けて前進できたものなのでしょうか?
もしも本来の目的や自分の成長に繋がっているのならその目標は有意義だと言えます。
しかし、本質から外れて次のようなことになっていないかチェックしてみましょう。
- 成果に関係なく目標を達成するだけで真面目な社員アピールができる。
- 成果は出てないけど目標が達成してたのでとりあえずOK!と安心できる。
- 目標を達成すれば思考停止で仕事をしても評価されるので頑張る必要すらない。
事実は何なのかを知り、何のために目標が必要であるかを確認することがとても重要です。
冷静に数値やファクトなどに照らし合わせて振り返ってみる機会を持つと良いですよ。
著名人の『目標なんて不要』な話
目標が不要と公言している著名人がいます。
ここでは各著名人の言葉やインタビューなどを引用しつつ考え方を学んでいきましょう。
ちなみに、他人の発言から学ぶときは「誰が言ったか」よりも「何を言ったか」に注目することが学びを最大化するコツです。
ホリエモン
「目標を立てても計画通りにいくことなんてない!」と断言する堀江貴文氏。
時代を捉え、新しいことに挑戦し続ける彼の言動は私たちビジネスパーソンにも勇気を与えてくれます。
以下は東洋経済ONLINEのインタビュー記事“堀江貴文「今年もムダに目標をたてた人たちへ」”を引用します。
経営計画とか経営戦略なんてものも、コンサル屋たちが稼ぐためにつくった「絵に描いた餅」だと思ったほうがいい。
「将来に向けて、どんなことを勉強すればいいですか?」
こんなことを聞いてくる人も、「計画」とか「戦略」の呪縛に陥っている。
「戦略的に段階を踏んでマーケットを押さえていく」というのは、お勉強好きな人間たちが後づけで考えた「お話」にすぎない。
「計画を立てることで、リスクを減らすことができる」なんて幻想だ。ビジネスが計画どおりにいくことなんてないし、何よりそんなことを考えている時間がもったいない。
緻密な計画なんかなくていい。「やりたいこと」があるやつが本当に強い。
もう一つ、ホリエモンチャンネルから“ホリエモンのQ&A vol.150〜目標はいらない!?〜”も参考になります。
マコなり社長
次に日本最大のプログラミングスクール「TECH::CAMP」を運営する株式会社divの代表で有名なマコなり社長の言葉を紹介します。
以下はビジネスサイト新R25のインタビュー記事“人生に目標なんていらない。多くの成功者たちが証明した、目標より1000倍大事なこと”から引用します。
「『目標を持て』なんて、固定観念です」
「みんな『将来の目標を明確に持たないといけない』という価値観に縛られすぎている」
でも、世の中でいわゆる成功者と呼ばれている人たちは、「目標通りにいかなかった人たち」なんです。
私は目標を立てるよりも1,000倍大事なことがあると思っています。
ズバリそれは、「試行回数を増やすこと」です。
昨日までやってこなかったことを今日やってみることのほうが、比べものにならないほど大切です。
ちなみにこの記事で紹介されている名著「仕事は楽しいかね?」は別の記事でも紹介していますのでチェックしてみてください。
マコなり社長のYouTubeチャンネル“人生の目標を立てるよりも1000倍大事なこと”も添付します。
DaiGo
DaiGoさんはメンタリストとして活躍中です。
DaiGoさんは論文や研究データを基に信憑性の高い客観的な情報をYouTubeでアップされています。
以前、Mentalist DaiGo Official Blogでも紹介されていました、“夢や大きな目標なんてなくていいことが科学的に証明された件”から引用します。(現在はページが無いようです。)
ハーバード大学ビジネススクールのワーキングペーパーでは大きな目標を立てれば立てるほど失敗しやすくなったり目先の利益を優先してしまい利益を損なったりモチベーションが破壊されてしまうとか、不正やズルをするようになってしまうということが分かっています。
曖昧に立てておいて変化と柔軟性を常に許容し想像力を持って取り組んでいくしかないわけです。これがなければ僕たちが実際に夢を叶えることはありませんし、今の時代に固定化された夢を追う必要なんてありません。
YouTube動画も添付しますのでチェックしてください。
“夢や大きな目的なんてなくていいことが科学的に証明された件”
目標より大切な3つのこと
この記事ではここまで、目標は必須ではないことについて説明してきました。
では、目標を立てるよりも大切なこととは何でしょうか?
ここでは目標より大切なことを3つ紹介します。
もちろん、大切なことは人それぞれ違います。ここで紹介するのは“例”の一部です。
やりたいコト
あなたのやりたいことは何ですか?
例えば『お客さんを笑顔にしたい』のなら
「売り上げを上げる」という目標では達成できないものも多そうです。
例えば『家族を幸せにしたい』のなら
1億円貯金するという単一的な目標だけでは失うものも大きそうじゃないですか?
変わらないものと変えるべきもの選別し、必要なら躊躇なく変化することもできるはず。
本当にやりたいコトのためにはあらゆる可能性に制限をかけずとりあえずやってみることが重要です。
私(sugi-sugu)のやりたいコト
ちなみに、私のやりたいコトを紹介してみます。
家族を大切にしたいので、
会社員やってます。Webライターやってます。なるべく早く帰るようにしています。なるべくいろんな会話をするようにしています。できるだけ無理しないようにしています。
お客様の喜びで会社が成長する姿を見たいので、
現状の仕事をこなします。無駄を省きます。新しいことを考えて実行します。上司に意見を言います。みんなと協力します。お客さんに喜んでもらいます。
学びたいので、
本を読みます。ググります。いろんな人と会話します。いろんなことに興味を持ってみてます。やってみます。Webライターやってます。ブログやってます。
音楽を感じていたいので、
音楽を聴きます。オーディオをいじっています。カラオケ行きます。楽器をいじっています。時々楽曲もつくってみます。
できるだけ多くの人に何となく気楽に生活してほしいので、
ブログやってます。
こんな感じなので、目標を立てて忠実にこなしていく時間はありません…
自分の成長
「毎日上司が残業しているから自分もサービス残業しなくてはならない。よし、今月の目標残業時間は100時間だ!」
で、どんな成長をするのでしょう。
こんな目標を持つくらいなら自分の成長に時間を費やしましょう。
成長は宝です。経験や知識も宝です。そして時間は残された財産です。
大切なものを無駄な目標で失わないように気を付けましょう。
チャンスを拾う
日常には大なり小なりチャンスが転がっています。
多くの場合このチャンスは見つけにくいものです。
きれいに舗装された道にはなかなか転がってなくても、砂利道や獣道、道なき道にまさかこんなものが⁉って感じで転がってることが多いんです。
先日、その日のうちに仕上げることを目標にしていた資料があったので急ピッチで業務をこなしていました。
すると、突然の業者さんの来訪がありました。
「急ぎの仕事があるし困るなぁ…」と思ったので、急だったこともありお断りしようかとも思いましたが、会話すると有益なことも多いのでお会いしてみることに。
すると会話もはずみ、お客様への新しい提案のアイデアが生まれました。
資料作りは切羽詰まったけど、アイデアが実現すれば、よりよいものをお客様に届けられるし、目標に向かって思考停止で資料作りをすすめるよりもはるかに価値のある時間を過ごせました。
目標に縛られてただ計画通りの整備された道を歩いていては、周りに散らばったチャンスを拾うことはできません。
目標をよりも大切なことを見過ごさないようにすることは重要です。
無理に「目標を立てろ」と迫られた時の対処法
結論から言うとなるべく低めの目標を設定しましょう。しかも上手に。
一気に高い目標を設定してしまうと、その目標のために多くの時間を費やされることになります。
これでは自分のやりたいコト、成長、チャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
ここは、文字と数字を使って具体性と余裕のある実現可能な低めの目標を設定しましょう。
例えば成約率など、数字的な目標なら分母の見せ方を工夫します。
次の2つの分母となる数字があります。
「前年度全体の成約率が60%」と「直近3ヶ月の成約率は70%」どちらも前年における実績です。
そして、今期の目標は成約率10%の向上とします。
ここでのポイントは前年度の成約率の60%を比較対象とすることです。もちろん現在の実力は直近の成約率70%だと言えるでしょう。しかし、前年度全体の成約率60%に上乗せする方があなたの業務量は圧倒的に削減できます。だって、もう達成してるんだもん。
「私の今期の目標は成約率を前年比より10%向上させることです!」と自信をもって宣言しましょう!
「いやいや、キミはここ最近成績もいいしもう少し高めでも…」
「いえいえ、最近は運がよかっただけで、今年こそは実力でこの成約率を達成したいんです!」
素晴らしい目標ですね。
ここで浮いた時間はあなたが本来やるべきことに向けていきましょう。
まとめ
さて、ここまで以下の点を確認してきました。
- 目標が必須ではないこと
- 目標の落とし穴
- 目標より大切なことを優先すべきこと
重要なのは大切なモノやコトが何なのかを認識し、到達するために何が必要なのかを考えること。
目標なんてその道具にすぎないんです。
そして、目標にコントロールされるのではなく、あなた自身が大切なもののために行動することが不可欠なんです。
目標の意味をもう一度確認して、今のあなたに必要なのかを確認しましょう。
そして、あなたが必要と思う行動こそが、今あなたがとるべき行動だと言えます!
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